脊柱管狭窄症のリハビリとストレッチ

脊柱管狭窄症のリハビリとストレッチ

脊柱管狭窄症に対しては、まず痛みと状態の評価を行っていきます。

腰痛緩和の体操として、著名なものでウィリアムズ体操がありますが、可能な状態であれば、このウィリアムズ体操を基本として、脊柱管狭窄症の痛みの評価を行いながら、下半身と腰回りのストレッチを焦らずゆっくりと行っていきます。

具体的には、患者にベッドに仰向けに寝ていただき、施術者が、患者の両下肢を上げ下げしたり、両股関節をゆっくり曲げたりして、下半身をどのような姿勢にしたら腰部周辺が痛むのか、下半身をどのように動かしたら腰部周辺が痛むのかチェックをします。

この仰向けのチェックだけで、症状の強さ、痛みの強弱、肝心である股関節や膝の柔軟性、足首の柔軟性、そして腰部の状態がある程度把握できます。

状態が悪ければ、無理をせずに安静にしましょう。それほど状態が悪くない方は、上記の仰向けのチェックがとても効果的なストレッチになっておりますので、ストレッチの強度をそのまま上げていきます。

元々状態の悪くない患者が、仰向けのストレッチを受けると、ほとんどの場合は心地よく感じていただき腰の状態が楽になるケースが多いです。

仰向けのストレッチを十分に行うことができれば、その後に腰部と腹部、臀部周辺のマッサージと指圧を丁寧に行っていきます。

問題がなければ、足首と足の指のストレッチとマッサージを行います。

※ 脊柱管狭窄症の疑いのある方は、うつ伏せの状態から腰を反らすことは避けたほうがよいです。悪化させる可能性があります。

ベッド上で、一通りのチェックやストレッチが終わったら、基礎的なリハビリが行える状態であればその状態にあわせて、立ち上がり訓練、立位保持訓練、バランス訓練、歩行訓練などを積極的に行います。

身体を積極的に動かしていくことにより、良い結果が得られるケースが多くあります。


リハビリを進める中で、痛みや痺れなどの症状が強ければ安静を必要としますが、リハビリが行える状態であれば、積極的かつマイペースに身体を動かすことにより、良い結果が得られることが多々あります。

※ お一人でいるときに、腰部周辺の痛みや張りが強めにでるときは、仰向けに寝て、両脚を曲げた状態で椅子に乗せるなどして、高く上げて(挙上させて)、楽になるか試してみてください。

  

脊柱管狭窄症患者の施術例

 

患者ご家族から、「母の脚が弱くなってきたので、下肢訓練と歩行訓練をお願いしたい。ケアマネから、保険が使える訪問マッサージというものがあると聞いた」とのご依頼でした。


脊柱管狭窄症と変形性膝関節症の症状をもつ練馬区在住の患者様で、車椅子に座っている時間が長く、下肢に廃用性症候群の兆候が見られました。

 

今回のケースでは、評価の結果、腰部の痛みと膝の痛みは見られる状態でしたが、リハビリは十分に行える状態でした。

  
この患者に対しては、日によっては腰部への直接的なマッサージは行わず、廃用性症候群の兆候が見られた、下肢のマッサージとストレッチ、他動運動、介助運動、自動運動、抵抗運動、立ち上がり訓練、歩行訓練を、休憩を交えて重点的に行いました。

  
下肢のリハビリと基本動作訓練を中心に、下肢のストレッチと合わせて腰部にも軽めのストレッチを行い、施術時間は50分。これらのメニューを習慣的に行い、継続しました。

  
徐々に効果が表れて、膝が伸びて曲がるようになり歩行距離も大幅に増加しました。腰の痛みも軽減されて、ご本人もお喜びになられていました。

  
膝の痛みがある事と、転倒防止のため介助は欠かせない状態でしたが、それほど手すりを頼りにせずにご家族の方々が驚かれるほどの距離を、テンポよく歩かれるようになりました。

  
特別なマッサージやリハビリなどは行っておらず、基本的なリハビリを小休止をはさみながらご本人が日々着実に淡々とこなされていきました。

  
感情を表に出されない方でしたが、歩くことがうれしそうで淡々と前向きにリハビリを行っているように見受けられました。


経験から、脊柱管狭窄症のすべてが上記のリハビリやストレッチで改善されるとは言えませんが、下肢の状態や身体の姿勢は非常に重要な要素と言えます。

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