訪問歯科の不正請求 その手法と実態 | 医療保険ビジネスの悪質さと根深さ
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上記にあるように、訪問歯科の不正請求を監査していた側の人間が、訪問歯科の不正請求から捻出された大金を受け取って、監査を逃れるための具体的な手口を多くの訪問歯科医に指導している現実があります。
私が訪問マッサージを行うために訪問している老人ホームにも訪問歯科医が出入りしています。その訪問歯科医はリビングの大きなテーブルを囲んで座っている大勢の高齢者の口の中を次から次へとたらい回しにして診ているのを度々目撃しておりますが、訪問歯科のひどい現状を考えると、あの訪問歯科医がまともに保険料の計算をしているとは考えにくく、不正請求によって得た保険料を歯科医と老人ホームとで分け合っていることは明らかです。
(老人ホームに出入りしている訪問歯科のほぼすべては老人ホームに患者紹介料を支払っている、もしくは老人ホームと同じグループ内に属している訪問歯科が出入りしている)
私が訪問マッサージを行っている患者に悪徳訪問歯科医がついていることは日常的なことです。長年在宅で仕事をしていると、この患者に週4回も訪問歯科医が入る必要があるわけがない、金儲けに使われているだけ、とすぐに分かるようになります。それほどにそういった事例だらけであり、高齢者や認知症患者が悪質なケアマネージャーと訪問歯科に食い物にされています。
このような状態を招くということは、健康保険を使った訪問歯科の不正請求を行うことによって、それだけ多額の金銭が動いているということに他なりません。
そして、監査や取り締まりもきわめて甘い状態にあるということです。
在宅サービス事業所が行う不正請求ビジネスの根深さにはこのような実情があります。
訪問歯科の不正請求ビジネスをターゲットとした、悪徳コンサル会社のようなものも多く存在しています。
しかし、不正請求の実態としては、詐欺、犯罪に抵抗さえなければ簡単な書類の操作 (虚偽記載) によって、どんな人間であっても不正請求を行える状態にあることから、コンサル会社などは必要としません。
現場で仕事を行っていると、利用者とご家族からの情報提供、各事業者、各従業員の言動、行動、様子で不正請求の事情が分かることがありますが、こういった不正請求ビジネスは非常に雑に行われている (監査の甘さを見越して、処分の甘さを見越して不正請求を行っている) のが実情です。
介護、在宅、訪問サービス業界の不正請求の現状 (特に訪問マッサージと訪問歯科の不正請求) は、例えるなら、店員がおらずセキュリティも何もない田舎の大型スーパーで、常習の万引き犯が、店の商品をカバンに詰め込めるだけ詰め込んでいる状態と同じ状況と言えます。その店の商品は我々が支払っている税金に他なりません。
不正請求を行っている経営者の素性を知る私からすれば、その雑で投げやりな素性や様子は、窃盗犯、万引き犯と何1つ違いはありません。
在宅の現場では、訪問介護や訪問看護などの業者については良い評判を聞くことは珍しくありませんが、訪問歯科の評判は本当に悪いものばかりで、いい評判を聞くことがありません。本来のサービスとしてまったく成り立っていないのではないかと思うほどです。(歯科治療をほとんど必要としていないところに、金儲けのため無理矢理に、もしくは過剰に訪問歯科を入れるので悪評しかたたない)
在宅で療養されいてる方々(認知症の症状や意識障害のない方)は業者が悪質な金儲けをしようとしているかどうかを敏感に感じとっています。それが悪評につながっています。