訪問マッサージの不正請求が放置されている実態 | 後期高齢者医療広域連合 厚生局 (チェック機能、監査、告発) が機能していない実情

訪問マッサージの不正請求が放置されている実態 | 後期高齢者医療広域連合 厚生局 (チェック機能、監査、告発) が機能していない実情

当院の記事はすべて事実ですが、下記枠内の共同通信社の記事をご覧いただき、訪問マッサージ事業所による不正請求が全国的に常態化していること、及び、不正請求の現状をご認識ください。

引用元: 共同通信社


高齢者向けが大半を占めるマッサージ、はり・きゅう治療で、施術者が回数や訪問距離を水増しするなどして、75歳以上が加入する健康保険に療養費(治療費)を不正・不適切に請求し、返還を求められたケースが2011年度からの5年半で約4万8千件、約9億円に上ることが25日、共同通信の調査で分かった。


あん摩マッサージ指圧師やはり師、きゅう師は国家資格で、筋肉のまひや神経痛などの施術は、医師の同意があれば健康保険の対象となる。

75歳以上の療養費は患者負担(原則1割)のほか、現役世代を含む保険料と税金で賄われており、不正な事業者の食い物になっている形だ。


背景には高齢化で患者数が増え、自宅や老人ホームへの訪問施術にビジネス目的で参入する事業者が相次いだことがある。

厚生労働省は近く対策を打ち出す方針だが、施術者が患者の代わりに療養費を請求することが多く、不正が発覚しにくい構造のため、実効性を疑問視する声も出ている。


不正の手口は、(1)高く設定されている出張料(往療料)を狙い、訪問距離を実際より長くして請求(2)高齢者の記憶が曖昧なことにつけ込み、施術回数を水増しして申告(3)保険適用に必要な医師の書類を偽造―など。


調査は9~10月、75歳以上が加入する47都道府県の後期高齢者医療広域連合を対象に実施した。


不正・不適切な請求をした施術所は計200カ所。返還請求額は11年度の約1億4400万円から、15年度は約2億1千万円に増えた。

16年度も既に約8700万円に上っており、5年半で計約9億200万円。広域連合が刑事告訴した例は少なく、返還は約4億8200万円にとどまる。



都道府県別では、和歌山が約1億5800万円と最多で、大阪が約1億2200万円、神奈川が約1億200万円と続いた。一方で、東京、千葉などの都市部や、北海道、長野、熊本など15都道県は「なし」と回答。

調査や返還請求に消極的な広域連合もあるとされ、今回明らかになった不正は全体の一部にすぎないとみられる。

  

上記の共同通信社の記事を読んで、私自身、訪問マッサージ事業者として、その現場を知るものとして言えることがあります。


例えば「 (全国の) 訪問マッサージ事業所による不正請求額が5年で約9億円」とありますが、この発覚した約9億円は、実際に行われている不正請求のほんのごく一部、わずかな額であるということです。


東京、埼玉で医療保険を利用した訪問マッサージ事業に関わってきた私自身が知り得ている事実として、東京と埼玉で不正請求を行っている訪問マッサージ事業所が、不正請求によって得た金額を合わせるだけで、9億を遥かに越えている事実があります。


実際にはそれほどに訪問マッサージ事業者による不正請求の数と金額が多く、また、長年に渡って不正請求が行われており、そのほとんどは十分な調査が行われず発覚していない状態にあります。


訪問マッサージの不正請求に関して、上記の共同通信社の記事内に

「都道府県別では、和歌山が約1億5800万円と最多で、大阪が約1億2200万円、神奈川が約1億200万円と続いた。

一方で、東京、千葉などの都市部や、北海道、長野、熊本など15都道県は「なし」と回答。調査や返還請求に消極的な広域連合もあるとされ、今回明らかになった不正は全体の一部にすぎないとみられる。


という記載がありますが、東京と埼玉、そして練馬区の訪問マッサージ事業の現場を知るものにとってはこの部分が重要な内容となります。


特に「調査や返還請求に消極的な広域連合もあるとされ」

この一文に訪問マッサージ事業所による不正請求の現状を表す全てが集約されていると言えます。


広域連合とは、後期高齢者医療広域連合を指します。

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